ツンデレ考現学

World Wing Museum

最初に言っておくが私にツンデレ属性はない。
最近ツンデレをいう言葉をよく聞くが、その具体的な定義は何なのか、と疑問に思ったため、色々調べてみた。*1 *2
ツンデレには広義のツンデレと狭義のツンデレとがある。便宜上、この二つをツンデレ1.0(狭義)・ツンデレ2.0(広義)とする。
狭義のツンデレだけでも色々とジャンルが分かれている(まるでロックやメタルのように*3)。
一般的に使われるツンデレの意味は主に2種類に分類される。
①普段の態度はツンツンだが、二人だけのシチュエーションになるとデレデレになる(状況変化型)
②始めの態度はツンツンだが、次第にデレデレになる(漸進型)
ツンデレ好きの人によれば、ツンとデレの比率は5:5(フィフティーフィフティー)ではなく、8:2くらいがちょうど良いという。普段はツンだがたまに(あるいはうっかりと)デレを見せる、というシチュエーションになる。別の言い方をすれば「ツンツンデレデレ」ではなく「ツンツンツンデレ」となる。

ツンデレ2.0には、ただ単に「強情」「素直になれない」キャラが含まれる。このようなツンデレ・タイプには「ツンテレ」なる呼称もあるようだ。
ここまではいいのだが、さらに広義のツンデレとなると、敵だったキャラが味方になる場合も含まれてしまうらしい。
別のツンデレ・フリークの意見によれば、ツン期とデレ期の振れ幅の大きさこそがツンデレの醍醐らしい。そのような意見に従えば、ツンばかりでデレを見せないのはツンデレには含まれなくなる。

自然言語である以上、時代と共に意味が変遷し、また使用頻度の多い言葉ほど意味が拡大し、本来の意味が薄れていく。
かくて同族意識を確認しあうための符丁であったオタクという言葉も、使われる回数が多くなるにつれ蔑称や自虐的な意味となり、さらに頻度が増えるにつれ蔑称の意味がなくなり、本来の意味である蔑称を受け継ぐためにキモオタという新しい言葉が作り出されるようになった。

電車男」にはじまった空前のAボーイ・ブームは、おかしなオタクのイメージを蔓延させた。
言葉だけが独り歩きするのもやむなしか。