柳沢発言問題の問題:増えりゃそれでいいのか?

「『女性が産む機械』発言」その言葉自体は、実は大した問題ではない。渦中の失言部分を喋った前後の挙動言動がなんかモニョモニョ・・・していて、当の本人も「あ、やべ・・・」といった表情と語感が感じられた。そういった大臣への感傷を差し引いても、ディスカッション全体のテーマが『女性が頑張ってもらうことが前提の少子化対策』という時点ですでに、もうなにもかもが何かが問題なのだ。
少子化問題は当面のアドホックな障害物に過ぎない。
本来執るべき国政の最終国益とは「少ない人口でいかにして経済活動を維持していくか。」ということである。人口の増加は最終目的ではない。
だいたいに、狭いこの日本・この世界、人間ばっか増えてどうする?宇宙移民なんてすぐできない。間引きするのも人道的に問題がある。
どうするか?少ない人口で成り立つ経済システムを築きあげる、これが究極の社会システム。資本主義も自由主義社会主義も社会人種主義も、もう歴史の教科書の中の受験のために覚える単語群扱い、そんな時代がいつか来る。
とはいえ、人口を増やさず減らさずで経済維持していくことは簡単ではない。何十年・何十百年かかることだろう。でも、それでも、実現するための一過程としての「少子化対策」なのだ。人口増加は目的ではなく、あくまで一手段に過ぎない。、